なんかさ、職場にいません? 話がどうも噛み合わないっていうか、こっちが良かれと思って提案したことを、一瞬で「却下」してくる人。別に悪気があるわけじゃないんだろうけど…。うん、特にマネージャー同士だと、結構あるあるな気がする。
例えば、あなたがエンジニアリングマネージャー(EM)で、チームに古いサービスのコードを書き直させたいとする。時々バグの原因になってるし、まあ1週間、長くても2週間で終わる作業。で、品質保証(QA)とかリリースの担当マネージャーに、これマージして新しいリリース出したいんだけどって相談しに行くんだけど…。
この会話が、まあ、スムーズにいかないんだ。相手は「いや、無理。うちのチームで全部テストするのに1ヶ月はかかるし、もっと優先すべきことがある」の一点張り。こっちに命令する権限はないから、説得するしかない。でも、これが内向的な性格だと、めっちゃ気が重いんだよね。
話してると、相手がすごく…なんというか、
- せっかちに見えたり
- 超・結果主義に思えたり
- 威圧的に感じたり
- 細かいこと、どうでもよさそうに見えたり
で、最悪なのが、こっちがどれだけ頑張って説明しても、全然話が通じてる感じがしないこと。なんかもう、この人、宇宙人か何か?って思えてきて、結局「…はい、分かりました」って諦めちゃう。でも、もし相手のことをもう少し理解できてたら、もっと楽に話せたかもしれないし、チームのためにちゃんと主張できたのかもしれないな、なんて後から思ったりする。
あの「強め」な人、なんで分かってくれないんだろう?
そう、「自己主張が強い」とか「支配的」って、欠点じゃないんだよね。ただの性格特性、というか。いや、わかってる。わかってはいるけど、内向的なマネージャーからすると、やっぱりキツいものはキツい。
この「なんで分かってくれないんだろう」っていうモヤモヤ、もしかしたら性格タイプの違いが原因かもしれない。今日はその辺の話をちょっとしてみようかなと思う。
まずは相手を知ることから…DISCって知ってる?
性格分析ツールって色々あるけど、手始めに知っておくと便利なのが「DISC理論」かな。まあ、血液型占いみたいなもんだけど、もうちょい実用的な感じ。
DISCでは、人の性格はだいたい4つの主要な特性で構成されるって考えられてる。
- Dominance (主導型): 結果を出す、決断が速い、挑戦的。
- Influence (感化型): 社交的、楽観的、人を巻き込むのがうまい。
- Steadiness (安定型): 協力的、忍耐強い、聞き上手。
- Conscientiousness (慎重型): 分析的、正確、計画性がある。
誰でも全部の要素を少しずつ持ってて、その中でも特に強い特性が1つか2つある、って感じ。例えば、内向的な人は、エンジニアに多い「慎重型(C)」とか、あとは「安定型(S)」が強い傾向にあるかもね。
でも、面白いことに、あなたがEMになったってことは、知らず知らずのうちに「主導型(D)」の要素も育ってきてるはずなんだ。リーダーとか起業家によく見られるタイプ。だから、他のDタイプやIタイプのマネージャーと渡り合うのも、最初から「無理」ってわけじゃない。そう、多分ね。
タイプ別攻略法:龍と魔法使い
で、僕ら内向型にとって一番手強いのが、この「主導型(D)」と「感化型(I)」の人たち。だから今日はこの2タイプに絞って話す。僕は勝手に、Dタイプを「龍」、Iタイプを「魔法使い」って呼んでるんだけど。
龍(Dタイプ)は、とにかく結果という宝を守ってる。目標達成のためなら、火だって吹く(せっかち)。魔法使い(Iタイプ)は、言葉や魅力で人を操る。アイデアが大好きで、場を盛り上げるけど、すぐ別の呪文に夢中になる(注意散漫)。
この2タイプとの付き合い方を、ちょっと比較してみようか。
| 項目 | 龍 (D: 主導型) | 魔法使い (I: 感化型) |
|---|---|---|
| 周りからどう見えるか | せっかち。話が長いとイライラしがち。共感性?それより結果。頑固に見えることも。 | おしゃべり。聞いてもないことまで話す。感情的で衝動的。アイデアが湧くとすぐ口を挟む。 |
| 何を大事にしてるか | 結果、数字、成功。「勝つこと」と「障害を乗り越えること」が大好き。 | 人との繋がり、コラボ、「いいね!」って盛り上がること。社会的に認められたい欲求。 |
| 何を嫌うか | 厳格なルール、遠回しな話、意見や感想。「どうでもいいから数字見せて」って感じ。 | 細かいデータ、一人で黙々とやる作業、退屈な環境。場の空気が死ぬのが一番嫌い。 |
| どう接すればいい?(僕なりの考え) | 結論から。根拠は数字で。意見を言うときは「私はこう考えたのですが、どう思われますか?」と聞く形にする。相手を否定しないこと。 | まず、相手の話を遮らずに聞く。「うんうん、面白いですね!」と関心を示す。細かい話は会議後、個別で。助けを求めると喜んでくれる。 |
特にアメリカのテック企業とかだと、こういうDタイプのマネージャーは結構いるよね。日本だと、ここまで露骨じゃなくても、会議の場で「で、結論は?」「数字は?」って詰めてくるタイプ、まあ、いるにはいる。日本の場合は、事前に根回ししておく文化があるから、衝突の仕方が少し違うかもしれないけど、本質は似てる。
逆にIタイプは、彼らの「人を巻き込む力」はすごい武器になる。こっちに足りないスキルを持ってるから、敵にするんじゃなくて、味方に引き入れるのが一番賢いやり方なんだよな。
ちょっと待って、これって内向的な自分には無理ゲー?
…って思うよね。わかる。龍に立ち向かったり、魔法使いを手なずけたりとか、そんなの自分には無理だって。
でも、そうでもないんだよ。僕ら内向型には、僕らなりの独自の強みがある。
魔法使い(Iタイプ)は、カオスを生み出しがちだけど、僕らは黙々と仕組みを作ってそれを整理できる。彼らは「秩序なんていらない」って言うかもしれないけど、本心では感謝してるはず。
龍(Dタイプ)は、データとロジックを重視する。これ、僕らの得意分野じゃない?感情論じゃなくて、「この改修で、このKPIがこれだけ改善する見込みです」っていう具体的な情報を持ってけば、彼らは耳を傾ける。そこに、EMとして培った決断力が加われば、かなりリスペクトされるようになる。
それに、聞き上手で辛抱強いところも武器になる。会議でヒートアップしてる人がいても、僕らが冷静に場を収めたり、対立の仲裁役になったりできる。予測可能で安定しているっていうのは、周りからの信頼に繋がるしね。
話す前にじっくり考えるから、発言の一つ一つに重みが出る。…まあ、たまに考えすぎて発言のタイミングを逃すんだけど。誰か来たかな、ちょっとうるさいな。まあいいや、とにかく、僕らが思うより、僕らは「対話」の準備ができてるってこと。
ぶっちゃけ、僕が思うこと
世界の人口のうち、純粋な主導型(D)の性格を持つ人って、全体の9%くらいしかいないらしい。
なんでかっていうと…いや、違うな。まあ、ほとんどの人は、自分で物事を決断するよりも、文句を言ってる方が楽なんだと思う。
Dタイプが主導権を握るのは理由があって、彼らは本気で「物事を良くしたい」と思っていて、実際に行動するから。そして、最善の解決策っていうのは、大抵の場合、全員をハッピーにはしない。つまり、反発や面倒な結果を引き受ける覚悟があるってこと。
強い意見を言って、決断するってことは、その結果が良くても悪くても、責任を負うってことなんだ。あなたはEMになった。それは、あなたが内向的であっても、そういうDタイプの特性を、無意識にかもしれないけど、身につけてきたから。ただ文句を言う側じゃなくて、行動する側になるって決めたんだよ。
これ、実はものすごく稀有なことなんだよね。ほとんどの人は、現状を変えるために誰かを説得するより、黙って不満を抱えている方が楽だから。
ここで一番面白いのが、「龍を殺す者は、龍になる」っていう話。つまり、部屋の中で一番「強い」あの人を、あなたがデータとロジックで説得できた瞬間、その場の主導権はあなたに移る。あなたが新しい「龍」になるんだ。
これ、すごくいいことだと思う。それは、あなたが自分のアイデアを守り、交渉し、自分の殻を破って、ただの内向的な人ではできなかったことを成し遂げた証だから。主導型(D)の特性を持った、内向的な人間に進化したってこと。
誰が何と言おうと、特にマネージャーにとって「主導的であること」は欠点じゃない。そういう人がいないと、世界は前に進まないんだから。
まとめっていうか、最後にこれだけは
というわけで、龍を倒すことを恐れないでほしい。その経験は、いろんなタイプの人と渡り合うスキルをくれるし、あなたのキャリアを確実に前に進めてくれるから。
主導型(Dタイプ)は、
- せっかちだから、結論から話す。
- 結果重視だから、数字で語る。
- 負けず嫌いだから、正面から否定せず、「私見ですが」と意見を求める。
感化型(Iタイプ)は、
- 話好きだから、まず気持ちよく話させてあげる。
- 共感性が高いから、自分の弱みや悩みをオープンに話して信頼を得る。
- コラボ好きだから、「力を貸してください」と頼ってみる。
完璧な性格なんてない。だからこそ、お互いの強みで補い合える。まずは自分の強みを使って、チームの「龍」や「魔法使い」と協力するところから始めてみてはどうだろう。
で、あなたはどう? 周りの「強め」な人とどう付き合ってる? もしよかったら、あなたのやり方も教えてほしいな。
