2025年のAIコーディング、もう別次元の話になってる
最近のAIコーディング支援、正直、もうただの自動補完じゃない。知らないうちに世界が変わりすぎてる。みんな「AIエージェント」とか、最近だと「Vibeコーディング」なんて言葉も使い始めてるし。
うちのチームでも数ヶ月前からみんな何かしらのアシスタントツールを使ってるけど、人によって使い方が全然違う。まあ、みんな手探り状態ってことだよね。だから今日は、僕が今使ってるツールとか設定、使い方について、メモがてら書いておこうと思う。
TL;DR:何が変わったのか?
一言で言うと、AIアシスタントはただの「 autocomplete 」の段階をとうに超えた。もう次のステージにいる。キーワードは、CHOP、Cursor Rules、MCP、そしてCLIエージェント。これ、知らないとたぶんヤバい。
その証拠に、これ見てよ。Stack Overflowへの質問数。2021年からガクンと減ってる。みんな、もうそっちで聞かなくなったんだよね。AIに直接聞いた方が早いから。
CHOP:「チャット指向プログラミング」って考え方
まずこれ。CHOP。SourceGraphの人が言い出した言葉で、「CHat Oriented Programing」の略。要するに、ググったり、公式ドキュメントを探したりする代わりに、LLMのチャットに直接聞くっていうスタイル。
これがもう、ほとんどの開発者の「当たり前」になりつつある。正直、大抵のことはこれで解決するし、うまくいけばコード丸ごと提供してくれるし。広告もないし、コンテキストスイッチも減るから、生産性はめちゃくちゃ上がる。
できることは本当に色々で…
- 何かを実装する方法を学ぶ
- 「ラバーダッキング」(誰かに話すことで思考を整理するやつ)の相手
- コードベース内の関数やクラスの説明
- アーキテクチャ図やシーケンス図の作成
- コードレビュー、パフォーマンス改善の提案
最近のGPT-4o miniとかClaude 3.5 Sonnetみたいな思考能力の高いモデルだと、もうタスクを丸投げできるレベル。小さいリポジトリなら、こっちがやることは「タスクを説明して、必要な情報を渡して、エージェントが作った差分をレビューして、また指示を出す」の繰り返し。もう自分でコード書く必要すらなくなりつつある。マジで。
プロンプトの書き方はいろんな「ハック」が出回ってるけど、モデルが変わると使えなくなったりして、正直あんまり信用できないよね。個人的には、OpenAIとかAnthropicみたいなモデル開発元が出してる公式ドキュメントに従うのが一番シンプルで確実だと思う。あ、でも、日本の技術ブログ、例えばメルカリとかのエンジニアブログを見ると、日本語で指示を出すときの独特のコツみたいなのもあって、あれはあれで参考になる。
でも問題は「コンテキスト」。それを解決するCursor RulesとMCP
CHOPは便利なんだけど、ボトルネックは結局「いかに正確な情報をAIに渡せるか」。つまりコンテキストの量。これを解決する今のところの答えが、プロンプトをコードと一緒に管理する「Rules」っていう考え方。
最初にやったのがCursorで、.cursorrulesっていうファイルにルールを書いておく。そうすると、AIがそのルールを読んでくれる。例えば、「テストコードはこういう規約で書いて」とか、「このサービスではこのライブラリを使うこと」みたいなのをファイルに定義しておける。
でも、これだけだとリポジトリ内の情報しか渡せない。Jiraのチケットとか、Slackのやり取りとか、外部のドキュメントも読ませたいよね。そのための仕組みがMCP (Model Context Protocol)。
MCPは、モデルが外部ツールにアクセスするための「標準規格」みたいなもの。JiraとかSlackみたいなメジャーなツールは、ちょっと設定すればすぐ使えるようになる。自社システムも、それに準拠したサーバーを立てれば連携できる。
流れはこんな感じ。
- まずクライアント(エディタとか)がサーバーに「どんな道具が使える?」って聞く。
- ユーザーの質問と一緒に「こんな道具がありますよ」って情報をLLMに送る。
- LLMが「じゃあ、この道具を使おう」って決める。
- クライアントがサーバー経由でその道具(APIとか)を実行する。
- 結果がLLMに返ってくる。
- LLMがその結果を見て、ユーザーに回答するか、別の道具を使いにいくか判断する。
これ、実はReActっていう論文で提唱されたパターンとすごく似てる。要は、AIが自分で考えて、必要な情報を取ってきたり、コマンドを実行したりする「エージェント」として動くための仕組みってこと。
次の段階:CLIエージェント
で、さらに進んだのがCLIエージェント。これはもうIDEすら開かない。コマンドラインから直接AIに指示を出す。
「このバグを修正して」とか「この機能のテストを書いて」みたいに頼むと、エージェントが勝手にファイルを編集したりコマンドを実行したりする。こっちは、あとでgitの差分を確認するだけ。
もちろん、勝手にやられると怖いから最初は毎回「実行していい?」って聞いてくるんだけど、それだと人間がボトルネックになる。だから、だんだん「もう全部任せるわ」ってモードで使うことになる。信頼度がかなり重要。
最近、この手のツールが色々出てきてる。どれを使うかは、どのモデルが好きかとか、会社のポリシー次第かな。
| ツール | 特徴 | どんな人向け? |
|---|---|---|
| Anthropic's Claude Code | Claudeモデルに特化。安全性とか慎重な変更が得意そうなイメージ。 | Anthropicのモデルを信頼してて、手堅く進めたい人。 |
| OpenAI's CodexCLI (仮) | GPT系。たぶん機能的には一番アグレッシブ。情報も多いはず。 | 最新のGPTモデルでガンガン自動化したい人。 |
| Aider | オープンソース。自分でモデルを選んだり、色々カスタマイズできるのが強み。 | ローカルで動かしたいとか、自分で細かく設定いじりたい人向け。ちょっと手間はかかる。 |
| SmolAgents | こっちもOSS。より「エージェント」志向が強い感じ。タスクを分割して実行するイメージ。 | もっと複雑なタスクを自律的にやらせたい上級者向けかな。 |
で、これからどうなるの?
正直、来月どうなってるかも分からないくらい変化が激しいけど、いくつか確実に見えてる流れはあると思う。
- 今が一番しょぼいバージョン:モデルも、MCPみたいなプロトコルも、IDEも全部、急速に進化してる。今日不可能に見えることが、明日には当たり前になってる可能性大。
- 小さいツールはほぼ無料になる:ビルドツールとか、簡単なスクリプトとか、手作業の自動化とか。こういうのは、ちょっと好奇心があれば非エンジニアでも作れる時代に。
- マイクロサービス化がさらに進む:AIは小さいリポジトリの方が得意だから、自然とコードを小さく保つインセンティブが働く。インフラの複雑さもAIが助けてくれるし。
- UIのあり方が変わる:複雑なUIじゃなくて、「やりたいことを言葉で伝える」のが主流になる。tldrawのcomputerみたいなやつ。UIの各パーツが、モデルへのプロンプトになってる世界。
そして、一番大事なのが、開発者に求められるスキルの変化。
求められるスキルが変わる。「Vibeコーディング」の時代へ
もう、特定の言語をめちゃくちゃ深く知ってるとか、そういうスキルの価値は相対的に下がり始めてる。だって、AIに聞けばだいたい分かるから。
代わりに、「Vibeコーディング」なんて言われる能力が重要になってる。これは、曖昧なイメージや雰囲気(Vibe)を伝えて、プロトタイプを作らせる能力のこと。エージェントは、この最初のたたき台を作るのがすごく得意。
じゃあ、これから大事になるスキルって何だろう?
- プロダクトエンジニアリング:何を作るべきか、ユーザーは誰か、を考える力。実行コストが下がったからこそ、こっちが超重要。
- レビュー能力:AIが生成したコードや設計をクリティカルに評価する力。
- コミュニケーションと設計能力:システムの各レイヤー間の「契約」を設計し、それを明確に伝える力。
- 全体像の把握と批判的思考:目の前のコードだけじゃなく、ビジネス全体を見て、トレードオフを判断する力。
結局、実行が安くなった分、「何を実行するか」を決める人間の判断が、前よりずっと重要になるってことだよね。なかなか面白い時代になったもんだ。
あなたはどう思いますか?
今、仕事でAIコーディングアシスタントを使っていますか? もし使っているなら、一番便利なのはどんな場面ですか? あるいは、これから価値が上がると思う開発者のスキルは何だと思いますか? よければコメントで教えてください。
